韓国語コラム | 韓国語の言葉は北朝鮮にはわからない?朝鮮半島の言語事情を解説!

韓国語の言葉は北朝鮮にはわからない?朝鮮半島の言語事情を解説!

日本では現在でも関東・関西における言葉の相違が指摘されます。

各藩で領民の移動が制限されていた江戸時代までは、地域ごとの方言の特徴が明確であったといわれています。

弘前藩士(現・青森県)と薩摩藩士(現・鹿児島県)出身者が会話をしようとしても、まったく噛み合わないため、中間地点である関東出身者が通訳していたというエピソードさえあるほどです。

これは日本だけの言葉の現象ではありません。

朝鮮半島では南北間の言葉の壁によって、すでに会話が成立しない状況になりつつあるのです。

大韓民国の「韓国語」、北朝鮮民主主義人民共和国の「朝鮮語」。もともとは朝鮮半島におけるひとつの言語であったものが、どうして韓国人と朝鮮人で違うものになってしまったのでしょうか。

そこで今回は、ニュースでは取り上げられることがない、現代の朝鮮半島の言語事情を、様々な観点から紐解いていきます。

韓国語もとい朝鮮語とはどんな言語か

日本語とひとつの言語であったとも、日本語とひっくるめてアルタイ語族に分類されるともいわれますが、どれも卓上の議論にすぎません。

結論からいうと、韓国語もとい朝鮮語、そして日本語のルーツは依然として判明していません。

近年の研究によって、そもそも古代朝鮮では百済、新羅、高句麗の諸王朝、それぞれの言語が存在していた可能性が指摘されるようになっており、朝鮮半島の言語のルーツは謎に包まれていると言わざるを得ません。

李氏朝鮮王朝によって朝鮮半島が統一されると、ある程度言語にも統一性がみられるようになってきます。

地域によって方言がみられるという程度のものです。近代になって朝鮮総督府の提言により、教育的観点からも標準語が決められることになります。

ここで、標準語になったのが現在のソウル地方の方言です。李氏朝鮮王朝時代から長らく首都として機能していたことが理由です。

そのため、現在の韓国でも北朝鮮でも、ソウルの方言がベースになったということができます。

朝鮮半島が南北に分断されるまで、朝鮮半島南部出身者と北部出身者は、地元方言だと意思疎通は難しいものの、標準語によって会話によるコミュニケーションがおこなわれていました。20世紀をむかえて南北に分断されてから、それぞれの言語が独自の変化をみせていくことになります。

韓国語と朝鮮語の相違点 【社会的背景】

朝鮮半島が南北で分断されるようになり、南部である大韓民国はアメリカの影響を受けながら資本主義経済国として、北部である北朝鮮は中国・ロシアの影響を受けながら社会主義経済国として成立します。

韓国語の言語には英語の借用語と資本主義に影響された言葉、朝鮮語の言語にはロシア語の借用語と社会主義に影響された言葉がみられます。

この社会的背景によって、それぞれの言葉が変化していったというわけです。

日常的な会話シーンでの語彙だと、韓国と北朝鮮での相違は1/3程度であるため、どうにか言語による意思疎通ができるといわれています。

しかし、ビジネストークになると会話が成立しません。ビジネス・医療・法律・芸術などの専門用語になると、2/3という割合で双方に相違がみられるためです。

義務教育である「小学校」の言い方も違います。韓国では초등학교(初等学校)といいますが、北朝鮮では인민학교(人民学校)といいます。北朝鮮の言い方は、社会主義の影響を受けていることがわかります。

韓国語と朝鮮語の相違点 【地理的背景】

中国延辺朝鮮族自治州には、北朝鮮東北部・咸鏡道(함경도/ハムギョンド)からの移民がいること、地理的にも北朝鮮に隣接していることから、朝鮮半島分断以前の北朝鮮の言語表現が色濃く根付いています。

延辺にはハングル・漢字混じりの看板も珍しくありません。

韓国ドラマ・19歳の純情は、延辺出身の女性が主人公。最悪の出会いをした将来の結婚相手を찍찍개(チッチッケ)とよびます。

物語中盤までその理由がわからないのですが、延辺で찍찍개(チッチッケ)は「ドジョウ」の意味なのだと説明されて、日本人視聴者の笑いを誘いました。

咸鏡道で一般的な言い方で、延辺でも定着しているそう。このことから、韓国・北朝鮮の地理的な言語の相違が韓国でも認識されていることがうかがえます。

実は、語彙だけではなく、朝鮮民族の人名呼称の発音にも違いがあります。

韓国にも北朝鮮にも「李」という名字があります。

韓国では「イ」と発音します。ですが、北朝鮮では「リ」と発音するのです。これは、北朝鮮の言い方が中国語の影響を受けていることを意味します。

社会情勢に影響されながらも、朝鮮半島の言語をできるだけ統一しようとする取り組みもみられています。

これからの朝鮮半島次第によって、日本人学習者が勉強している韓国語にも変化がみられるかもしれません。

まとめ

李氏朝鮮王朝によって朝鮮半島が統一されたため、朝鮮半島の言語にも統一性がみられるようになり、近代になってソウル地方の言葉が標準となり、どの地域でも標準語によってスムーズに会話ができるようになりました。

ですが、朝鮮半島の南北分断によって、それぞれ民主主義・社会主義、そして地理的な影響を受けながら、言語が変化していくことになります。

その結果、現在では朝鮮半島の人々の会話が成立しないという危機に直面しています。

韓国語の知識があれば、北朝鮮の言葉を調べてみると、想像以上に興味深いかもしれません。

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