韓国語コラム | 明日から使える♪ 「スミダ」「スムニダ」韓国語講座!

明日から使える♪ 「スミダ」「スムニダ」韓国語講座!

韓国語をヒアリングしていると、語尾が「~スミダ」と言っているように聞こえる会話があります。

けれども、カタカナで表記すると「~スムニダ」となるのが一般的です。

両者は同じなのでしょうか。

韓国語の「スミダ」は「ですます調」?

韓国語では動詞や形容詞を丁寧語にする場合、語尾を「~スミダ(スムニダ)」と変化させるのが一般的です。

日本語の「ですます調」に相当します。

「スミダ」は「スムニダ」と同じ

「スムニダ」をハングル文字で表記すると「습니다」となります。

文字通り発音すると「スㇷ゚ニダ」ですが、本来はpと発音する「ㅂ」がパッチムになるとmの音に近くなるため、「スㇺニダ」が正しいです。

もっともパッチムは小さく発音するものなので、「スムニダ」とはっきり発音したのではネイティブから遠ざかってしまいます。なのでパッチムの発音「ㇺ」はハッキリ言わず唇を一瞬くっつけるだけでいいです。唇をくっつけるためその後の「ニ」と発音が混ざって「スミダ」に聞こえることもありますが、正しい発音ではないので気を付けましょう。

よりネイティブな発音は「スㇺニダ」になります。

「スムニダ」はイムニダ体の一種

「~スムニダ」で終わる語尾は、「イムニダ体(ハムニダ体)」と呼ばれており、丁寧語の中でも目上の人に使うかしこまった言い回しです。

韓国は儒教が信仰されており、目上の人や年長者を敬う習慣が深く根付いています。

そのため、イムニダ体も正確にマスターしたいところです。

基本的には動詞や形容詞の後ろに「~습니다」と続けるだけですが、「~ㅂ니다(ムニダ)」と続ける場合もあります。

韓国語には語幹と語尾があり、例えば「食べる」を意味する「モッㇰダ(먹다)」であれば、語幹は「먹」であり、語尾は「다」です。

イミニダ体は、この語幹によって変化します。

モクタのように語幹が「ㄱ」のパッチムで終わる場合は語尾が다から습니다となり、「먹습니다(モッㇰスㇺニダ)」です。

一方、「行く」を意味する「カダ(가다)」は、語幹の「가」にパッチムが無いので、語尾が다からㅂ니다となり、「갑니다(カㇺニダ)」となります。

「ㅂ」がパッチムとして가に入り込む形です。

「愛する」のように「名詞+動詞」の言葉は、語尾が「~する」という意味の「~하다(ハダ)」が付くという共通点があります。

「愛する」なら愛を意味する「사랑(サラン)」とつなげて「사랑하다(サランハダ)」です。

このパターンはハダの語幹である「하」にパッチムが無いので、ㅂ니다がくっついて「~합니다」となります。

「愛しています」なら「사랑합니다(サランハムㇺニダ)」です。

ただし、語幹のパッチムが「ㄹ」の場合だけ、例外として語尾に습니다ではなくㅂ니다が付きます。

例えば「遊ぶ」という意味の「놀다(ノㇽダ)」は、「놉니다(ノㇺニダ)」です。

パッチムの「ㄹ」が「ㅂ」に置き換わります。

いずれの場合も、疑問形(~ですか?~ますか?)にするには、最後の「다」を「까?(ッカ?)」にするだけです。

韓国の「ですます調」は他にも表現がある

イムニダ体は、あまりにもかしこまった表現であるため、親しい間柄で使うと他人行儀な印象を与えてしまいます。

普段の会話では「イエヨ体(またはヘヨ体)」を使うのが一般的です。

イエヨ体とは?

イエヨ体とは、語尾が「~ヨ(요)」で終わる丁寧語で、아요(アヨ)と어요(オヨ)という2つのパターンがあります。

イムニダ体は語幹にパッチムがあるか無いかで、습니다かㅂ니다か決まりました。

イエヨ体では語幹の母音で決まるのが基本です。

原則的に、母音が「ㅏ」や「ㅗ」のときは아요ですが、それ以外は어요となります。

パッチムがある場合は、直前の母音が対象です。

例えば先ほどの놀다(遊ぶ)は、語幹の母音が「ㅗ」になるので、아요が付いて「놀아요(ノラヨ)」となります。

一方、먹다(食べる)は、語幹の母音が「ㅓ」ですから、어요が付いて「먹어요(モゴヨ)」です。

イムニダ体は語幹のパターンがどうあれ、습니다とㅂ니다の2種類しかありませんでした。

けれども、イエヨ体は語幹の母音によって아や어が消えたり、逆に語幹の母音が消えたり、両方の母音が合体したりするなどのバリエーションがあります。

例えば、「~する」という意味の「하다」は、セオリーどおりだと「아요」が付くはずですが、実際に付くのは여요(어요でもない)という変則パターンです。

さらに、これらが合体すると「해요(ヘヨ)」になります。

「愛しています」なら「사랑해요(サランヘヨ)」です。

こうしたイエヨ体のバリエーションを見極めるには、語幹を構成する母音やパッチムで判断するしかありません

何度も反復して覚えるしかないでしょう。

韓国語をマスターする上でつまずきやすいところでもあります。

なお、イエヨ体を疑問形にする場合は、イムニダ体と違って語尾を上げたり、?を付けるだけですから簡単です。

イエヨ体とイムニダ体はどう使い分けるべき?

イムニダ体とイエヨ体の使い分けは、韓国でも明確な基準があるわけではありません。

ただし、文書はイムニダ体が基本ですし、フォーマルな場でもイムニダ体が使われます。

明らかに目上の人に対しては、イムニダ体を使わないと失礼にあたるでしょう。

イエヨ体よりも使う場面がはっきりしています。

家族や友人間の日常会話ならイエヨ体です。

初対面ならイムニダ体が無難ですが、ある程度打ち解けてきたら相手に合わせてイエヨ体を使っても良いでしょう。

韓国語ではさらに親しい間柄に対して、イエヨ体よりも砕けた表現を使う場合があります。

例えば「ありがとう」は、イムニダ体だと「고맙습니다(コマッㇷ゚スㇺニダ)」、イエヨ体だと「고마워요(コマウォヨ)」ですが、砕けた表現だと「고마워(コマウォ)」です。

ここまで砕けるとタメ口に近くなります。

韓国語の語尾の変化に対応するには?

イムニダ体とイエヨ体だけでなく、韓国語の動詞や形容詞の語尾には多くのパターンがあり、その数は200を超えるといわれています。

韓国語をマスターするには、こうした語尾の変化に対応しなければいけません。

韓国語のルールをしっかりマスターする

一部例外もありますが、語尾の変化にはルールがあります。

例えば先ほどのイムニダ体では、語幹の最後にパッチムがあるか無いかで、습니다かㅂ니다か決まりました。

イエヨ体のルールはもっと細かいですが、大きく分けるとそのまま아요や어요が付くか、語幹の母音によって変形するかの2種類しかありません。

このようにルールを見つけて一覧表にしておくと覚えやすいでしょう。

インターネット上にも、そのような活用一覧表が数多く公開されています。

韓国語の基礎を身につけるなら韓国語教室

語尾の変化をしっかりとマスターしたいのであれば、できるだけ多くの会話を経験するのが一番です。

実際に声を出して会話することで、正しい活用例や発音、イントネーションが身につきます。

それでも独学でネイティブの韓国人を探すのは難しいもの。

だからこそ、会話を経験するならスクールに通うのが一番です。

韓国語教室のK Village(https://kvillage.jp/)ではネイティブの韓国人が講師を務めています。

レッスンはクラス形式からマンツーマンまで幅広く、初級から上級までレベルに合った内容で受けられます。

中級まで完了すれば語尾の変化に慣れ、上級ならさらに豊かな表現ができるようになるでしょう。

【まとめ】明日から使える♪ 「スミダ」「スムニダ」韓国語講座!

韓国語の「スミダ」は、スムニダ(습니다)を発音したときの聞こえ方です。でも実際発音する時はしっかり唇をくっつけて「ム」は聞こえないようにするのがポイントです。

韓国語では日本語の「ですます調」と同じように使われ、より丁寧でかしこまった言い回しです。親しい間柄の日常会話ならアヨ(아요)やオヨ(어요)といったイエヨ体が使われます。


この記事の監修者

チョン スジョン

韓国ソウル出身、高麗大学で日本語・日本文学専攻、韓国語教員資格2級 2016年からK Village 韓国語でレッスンを担当。講師歴5年以上。 レッスン通算時間は約10,000時間、約400人の生徒に韓国語の楽しさを教えてきた大人気講師。K Village プレミア講師としてレッスンはもちろん、教材作成、レッスンカリキュラム、講師育成など幅広い分野で活躍。

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