韓国語で海苔はキム!え、キムさんじゃないの?韓国語の海苔の由来がおもしろかった!
韓国旅行のおみやげではお馴染みの韓国海苔。パリパリしていて、胡麻油がただよって、程よく塩味がきいていて……韓国のようにおかずにしてもいいし、キムパにしてもいいし、そのままおやつにかじってもいいし、おつまみにしてもいいし、韓国海苔だけで様々な食べ方でできるのもうれしいもの。
そんなおいしい韓国海苔、韓国語では「キム」といいます。え、キムさんじゃないの? と思ったのではないでしょうか。韓国語がまったくわからない日本人だったら、「韓国人の名前じゃん」と突っ込むはず。
実は、韓国語の海苔が「キム」といわれるのには、朝鮮王朝時代まで遡るエピソードがあったのです。韓国語の海苔が「キム」なのにも納得できるはず。
そこで今回は、韓国語の海苔、「キム」について、くわしくご紹介いたします。
韓国語で海苔はキム! 実はキムさんだった
韓国語で海苔は「김(キム)」といいます。あれ、キムってキムさんじゃないの? と思うのではないでしょうか。韓国人韓国人の5人に1人がキムさんなのですから、そう思うのも当然でしょう。
親戚なのかというとそういうわけでもなく、まったくつながりのないキムさんがたくさいます。それは日本と変わりません。鈴木さんだからといって、みんながみんな親戚ではないのですから。
実は、韓国語の海苔の김(キム)は、朝鮮王朝時代のあるキムさんからつけられたものなのです。김 여익(キムヨイク)という、憂国の志士がいました。全羅南道光陽で生まれ育ちます。
大国・清が朝鮮半島に侵略した丙子の乱。このとき、立ち上がったのがキム・ヨイクです。地元から義勇兵を率いてソウルまで駆け付けましたが、すでに朝鮮王朝は降伏寸前でした。キム・ヨイクはなくなく故郷まで帰ったのです。
ですが、それでは先祖に面目がたちません。地元を離れて태인도(太仁島)に住むようになりました。ここで、キム・ヨイクは海苔の養殖をはじめます。韓国海苔特有の乾燥方法を生み出したのもキム・ヨイクです。こうして、海苔の養殖・加工・販売で生活するようになりました。
世界初の海苔養殖が日本に記録がみられる元禄年間だといわれていますが、キム・ヨイクによる海苔養殖が世界初なのではないかとも指摘されています。韓国海苔の祖であるキム・ヨイクから、海苔がキムといわれるようになったわけです。
余談ですが……海苔の「キム」さんには諸説あります。20世紀初頭の완도군(ワンドグン)でキム・ユモンという人物が韓国海苔の養殖・加工・販売をはじめたともいわれています。
韓国語で海苔はキムさんのキム! 食文化に根付いた海苔
韓国語で海苔はキム・ヨイクのキム、つまりキムさんのキムだということがわかりました。キム・ヨイクによって生み出された韓国海苔は、韓国の食文化に根付いていきます。
当時は味付けされていない海苔が一般的でした。胡麻油で風味付けして塩で味付けしたものは、実は近代になってからできたものです。関西の味付け海苔に影響されたのだといいます。
現在の韓国の家庭では味付けされた韓国海苔がおかずとして並びます。韓国料理はおかずがたくさん並びます。キムチ、ナムル、そして韓国海苔……どれもそれだけでごはんがいけちゃいます。
韓国海苔の一般的な活用方法といえば、韓国風海苔巻きのキムパではないでしょうか、新大久保のコリアタウンでも、キムパが大人気ですよね。韓国国内では持ち帰りができるキンパ専門店があちこちにあります。
オーソドックスなたくさんとたまごのキンパだけではなく、最近ではアレンジされたものが増えています。韓国版サラダ巻きのようなツナマヨネーズ、たくあんのかわりにピクルスを巻いたも
の、韓国人が大好きなじゃがいもとチーズの組み合わせなどなど……キムパも近代化しているようです。
韓国語の海苔だけじゃない! 韓国語の「のり」は?
日本語には海苔の同音異義語がたくさんあります。海苔の「のり」、糊の「のり」、はたまたのりがいいの「のり」。韓国語ではなんていうのかご紹介します。
韓国語の文房具の糊は「풀(プル)」といいます。この풀(プル)には同音異義語があります。「草」です。韓国語では草のことを풀(プル)といいます。緑色のことを풀색(プルセク)というのもこのためです。
では、韓国語でのりがいいはなんていうのでしょうか。분위기를 잘 맞춘다(プニキルル マッチュンタ)といいます。분위기(プニキ)は雰囲気のこと、맞춘다(マッチョッタ)は合わせること、つまり雰囲気を合わせるからのりがいいという意味になるのです。
また、女性にはうれしい、化粧ののりがいいという言葉もありますよね。韓国語で化粧ののりがいいは화장이 잘 받다(ファジャンイ チャル パッタ)といいます。받다(パッタ)とは受け取るという意味の韓国語です。
화장이 잘 받다(ファジャンイ チャル パッタ)を直訳すると、化粧がよく受け取れるという、なんだかよくわからない文章になってしまいますが……ニュアンスとしてはなんとなくわかるのではないでしょうか。日本語の化粧ののりがいいと同じ意味です。
日本語の「のり」の同音異義語から、文房具の「のり」、のりがいいの「のり」、そして化粧ののりがいいの「のり」の韓国語をみてみました。このような韓国語にもそれぞれ同音異義語があるのはとても興味深いのではないでしょうか。
まとめ
韓国人の食卓には欠かせない韓国海苔。日本人もおみやげにもらったらうれしい韓国海苔。そんな韓国語の海苔は「キム」といいます。韓国語の海苔は諸説あるものの、「キムさん」に由来しているのではないかといわれています。
新大久保のスーパーマーケットや全国の輸入食品店では、お手頃な価格で韓国海苔が購入できます。ぜひ、パッケージをみてみてください。商品情報がハングルで記載されていておもしろいですよ。もっと韓国語が知りたくなるかもしれません。韓国語がわかったら、韓国のレシピサイトで本格的なキンパレシピがみつけられるでしょう。
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