韓国語と日本語で助詞「が」の使い方が違うパターン!使い分けや意味の違いは?
韓国語の助詞「が」は「가/이」と習いました。
基本的に韓国語の助詞も日本語と同じように使えるものがほとんどなのですがやはりちょっと違うところがあります。
その代表例が「が」ですよね。
日本語で当たり前のように使う「が」なのに、同じ文法のはずなのに韓国語で微妙に違うケースがあるので、かえって混乱してしまいます。
この韓国語の助詞の「が」、日本語と使い方が違うパターンをしっかりチェックしてマスターしましょう。
韓国語と日本語で助詞「が」の使い方が違うパターン!
韓国語でも日本語と同じように助詞を使いますよね。
「てにをは」と呼ばれるあの助詞です。
基本の助詞と言えば「は」と「が」と「を」です。
韓国語では「~は」は「는/은」で、「~が」は「가/이」、「~を」は「를/을」と習いました。
英語には助詞がなく、外国の人が日本語や韓国語の助詞を理解するのは難しいそうですが、日本人が韓国語を学ぶには同じ文法なので簡単なはずです。
しかし、「が」の助詞はちょっと違います。
日本語と同じ感覚で使えないケースが韓国語にあるからです。
似ているだけにややこしい韓国語の「が」を見ていきましょう。
まずは基本の韓国語の助詞「が」の使い方
韓国語と日本語で違うパターンを見る前にまずは基本の助詞「が」の使い方からおさらいです。
韓国語で助詞「が」は「가/이」です。
パッチムがない言葉の後には「가(ガ)」、パッチムがある言葉の後には「이(イ)」が来ます。
「이(イ)」の場合は前の言葉のパッチムが連音化(リエゾン)しますので、発音には注意が必要です。
しかし、文章を作るのはそれほど難しくないですよね。
お腹がすきました。 배가 고파요.(ペガ コッパヨ)キムチが食べたいです。 김치가 먹고 싶어요.(キムチガ モッコ シポヨ) ビビンバが有名です。 お金がない。 |
単語さえ知っていれば韓国語の助詞「が」にあたる「가/이」はパッチムの有無を見分けることさえしっかり理解していれば大丈夫ですよね。
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韓国語でも「は」と「が」で意味が変わる
次に、韓国語と日本語で助詞の「が」の使い方が違うパターンの前に、両方とも使えるパターンもあって、微妙に意味が変わることも確認しておきましょう。
私がやりました。 제가 했습니다.(チェガ ヘッスムニダ) 私はやりました。 저는 했습니다.(チョヌン ヘッスムニダ) |
ご飯が美味しいです。 밥이 맛있습니다.(パビ マシッスムニダ) ご飯は美味しいです。 밥은 맛있습니다.(パブン マシッスムニダ) |
「私がやりました」の方は誰がやったかをはっきり強調するニュアンスですし、「私はやりました」は他の人はともかく「私は、私だけは」ということを強調する意味になります。
「ご飯が美味しいです」はご飯のおいしさをあえて強調している意味になりますし、「ご飯は美味しいです」は何か他のものは美味しくないという意図を感じますね。
韓国語に訳した場合でもその意味やニュアンスは全く同じです。
日本語では「は」なのに韓国語で「が」になるケース
それでは、日本語では「は」の助詞なのに韓国語では「が」になるケースを見ていきましょう。
一番多いのは人の名前や場所・地名に関する文章でしょう。
はじめまして。名前は何ですか?
私の名前はハナコです。よろしくお願いします。
처음 뵙겠습니다. 이름이 무엇입니까? (チョウム ペッケッスムニダ。イルミ ムオシムニッカ?) 제 이름은 하나코입니다. 잘 부탁합니다. (チェ イルムン ハナコイムニダ。チャル プッタッカムニダ) |
日本語では「名前は何ですか?」と助詞は「は」なのに、韓国語の場合は「이름이 무엇입니까?」と助詞が「が」にあたる「이」を使います。
韓国語の助詞の通りに訳すと「名前が何ですか?」となり、日本語としては不自然ですよね。
しかし、韓国語の場合はこう言いますよね。
そして返事で名前を応える場合は、「私の名前はハナコです。」は「제 이름은 하나코입니다.」となり助詞はどちらも「は」となります。
これは韓国語では疑問文・質問などで、初めて話題に上がった対象に「が」にあたる「가/이」を使うというルールがあるからです。
もっと例文を見てみましょう。
それは何ですか? 그것이 뭐예요?(クゴシ ムォエヨ?) 先生のカバンです。 선생님의 가방입니다.(ソンセンニメ カバンイムニダ) |
直訳すると「それが何ですか?」となり、やっぱり日本語としては違和感を感じるかもしれません。
しかし、意味は分かりますよね。
そして、一番最初に上がる話題、「誰?」「何?」ということを強調しているように感じると思います。
新しい情報・話題・対象を際立たせているんです。
この韓国語で日本語と違う助詞の「が」にはそういう役割があります。
そして、最初だけ強調の目的で「が」を使うので、次の返事には「は」にあたる「는/은」を使うのです。
もちろん返事にも「が」を使うこともありますが、そうするとまた文章のニュアンスが変わってきます。
あの人は誰なのかな? 저 사람이 누구일까?(チョ サラミ ヌグイルッカ?) あの人が太郎の妹だよ。 저 사람이 타로의 여동생이야.(チョ サラミ タロエ ヨドンセンイヤ) |
返事も「が」の助詞を使うと、元々太郎の妹が会話をしている二人の間で話題に出ていたことが伺えますね。
それを特定する文章になっています。
このように助詞はたった一文字で、文章のニュアンスが大きく変わるとても大切な役割を持っています。
だからこそ難しいのですが、日本語でも同じなので、感覚はつかめるのではないでしょうか。
助詞がある文章では韓国語の単語のまま一つずつを機械的に訳すのではなく、全体を見て日本語として自然な形にすることを意識しましょう。
韓国語の助詞「が」迷ったら使わないのもアリ?
ここで、一つ助詞に関しての裏ワザをご紹介します。
「が」なのか「は」なのか悩ましい場合、会話においては思い切って省くのもアリです。
なぜなら、意味は通じるからです。
先ほどの例文で助詞を省いてみましょう。
あの人誰なのかな? 저 사람 누구일까?(チョ サラム ヌグイルッカ?) 太郎の妹だよ。 타로의 여동생이야.(タロエ ヨドンセンイヤ) |
日本語でも韓国語でも十分意味は通じますよね。
もちろん正しい文章とは言えませんが、韓国人も日常会話において助詞を省いて会話をすることはよくあります。
日本語でもありますよね。
「おなかがすいた」「おなかすいた」どちらもよく使います。
慣れるまではこのように少しくらい楽をしてもいいかもしれませんね。
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韓国語と日本語で助詞「が」の使い方が違うパターン!まとめ
韓国語と日本語で助詞「が」の使い方が違うパターンについて見てきました。
疑問文や質問で、新しい話題・情報・対象を話すときには、日本語では「は」になるような文章でも韓国語では「が」を使うということがわかりました。
韓国語も日本語も助詞1つで文章の意味が変化し、微妙なニュアンスの違いをうむのは面白いですね。
チョン スジョン
韓国ソウル出身、高麗大学で日本語・日本文学専攻、韓国語教員資格2級 2016年からK Village 韓国語でレッスンを担当。講師歴5年以上。 レッスン通算時間は約10,000時間、約400人の生徒に韓国語の楽しさを教えてきた大人気講師。K Village プレミア講師としてレッスンはもちろん、教材作成、レッスンカリキュラム、講師育成など幅広い分野で活躍。
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