ハングル語という言葉は間違い!本当の【ハングル】の意味と由来・語源を知ろう
韓国語と同じ意味として時々「ハングル語」という言葉が聞かれます。しかし、この「ハングル語」という言葉、使い方はおかしいということをご存知でしょうか。
日本で使われている言葉は日本語、日本で使われている文字はひらがな、かたかな、漢字です。そして韓国で使われている言葉は韓国語、韓国で使われている文字はハングルです。しかしハングル語と言われればなんだかそんなものかと思ってしまいますがそうではありません。
身近にあるハングル・韓国語ですが、実はこのように知らないこともたくさんあります。もっともっとよくハングルのことを知るために、ハングルの本当の意味や由来・語源をご紹介したいと思います。
韓国語の【ハングル】の意味、由来や語源は?
韓国語を学ぶ上で欠かせない、文字であるハングル。実はその由来や語源はとても興味深いものがたくさんあるのです。
日本と隣の国である韓国で使われているハングル。その由来や語源は日本とも深いつながりがあるからです。
ご存知のように、文字が生まれてそれが定着するまでには長い時間、歴史が存在します。ハングルをもっと良く知るために、その由来や語源を調べてみましょう。
ハングル語という言葉は実は間違い!
冒頭で「ハングル語」という言葉は間違いだとご紹介しましたが、これは日本語で言うとまるで、「ひらがな語」や「かたかな語」のようなニュアンスとなります。ハングルとは主に韓国語で使われている文字のことを指しますので、これでなぜ間違いかはおわかりいただけたかと思います。
また、ハングルの意味として正しくは「偉大なる文字」というのが正解なのですが、ハングルをハングルで書くと「한글」となります。もう一つ多い誤解として、このハングルを「韓国の文字」という意味だと思っている方が多いということです。
なぜなら、韓国をハングルで書くと「한국(ハングッ)」となり、韓という字を「ハン」と読むことから来ているようですね。グルはそのまま文字という意味なので、韓国の文字「한국의 글짜」つまりハングルだと考えている人がいるそうです。こちらは誤解だとしてもそれほど意味として違和感はないので、豆知識として覚えておきましょう。
ハングルを作ったのは李氏朝鮮時代の王様
そんなハングルですが、元々韓国でも大昔は日本と同じように、中国の影響を受け文字は漢字が広くつかわれていました。また、漢字を使うのは勉強をすることが許された王族、貴族のみで、多くの平民が文字を書けない、読めないというのは当たり前というのも、日本と同じでした。
しかし、そんななか、1446年に李氏朝鮮時代の王様である世宗大王という王様が、漢字を学ぶことが出来ない庶民でも読み書きができるようにしようと思い立ち、学者に作らせたのがハングルなのです。
学校などに通えない庶民が学ぶ文字なので、簡単にということを大切にハングルはとても効率よく作られています。それは「知識の革命」とも呼ばれるほど、よく考えられて作られた文字なのです。
基本となる子音と母音の組み合わせで読めるようになることという特徴はその為ですね。
そんなハングルは1446年10月9日に訓民正音(くんみんせいおん)」훈민정음(フンミンジョンウン)という名前で交付され、「訓民正音」あるいは略して「正音」と呼ばれてたのだそうです。
ちなみにこの記念すべき10月9日は韓国は「ハングルの日」として国民の祝日になっています!
そして緑色の10000ウォン紙幣に立派なひげを蓄えて印刷をされているのも世宗大王です。王様ながら常に民のことを思う心優しい王様だったということで、現在も多くの韓国の人から親しみと尊敬を集める王様です。
韓国のソウルに旅行に行ったら、大きな世宗大王の像が光化門広場というところに立っていて、会いに行ってみてはいかがでしょうか。とても大きく目立つところにおわす世宗大王は観光客だけでなく多くの韓国の人も、学問の神様としてあがめているので訪れる人は後を絶ちません。
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ひらがなと共通点の多いハングル
こういう王様の優しい気持ちから生まれたハングル。私達日本人が使っているひらがなととても共通点が多いことに驚きます。
まず、それまで文字は漢字を使っていたけれども、韓国でも日本でもハングル、ひらがな・カタカナという区に独自の文字として生まれた文字であるということ。そしてどちらも歴史的には女性が使う文字として広まっていたことなどがあげられます。
日本では、女性には学問は必要ないとされ、漢字を学ぶということは無く、多くの人が使えるようにと漢字からひらがなが生まれました。そのおかげで源氏物語や枕草子など女性が書いた作品が生まれることになったわけですが、韓国でも学問の機会が女性に開かれていなかったというのは共通しています。
歴史的に禁止されていた時期もあったハングル
しかし、韓国ではハングルは女性や身分の低い者たちが使うものとして、昔ながらの学者たちはばかにするというか、軽視するような風潮が強く、とうとう1504年には「訓民正音」の教育・学習を禁止され、ハングル文字で書かれた文書を焚書するように命じるということにまでなってしまいます。
それから、およそ450年にもわたりハングルは正式な文字として認められず軽んじられてきたということがあったのでした。
しかし、1894年に李氏朝鮮第26代王である高宗(ゴジョン)という大王が勅令を出し、ハングルを国の文字として認めるというお触れを出し、ハングルは復活しました。
最初、復活したハングルは、漢字の中に混ざって使われていたんですよ。それはまるで日本語のように、漢字があってひらがな、カタカナがまざっているようにです。1980年代くらいまでは、新聞や本は漢字も多くつかわれていることが普通だったというから意外ですね。
ですが、漢字は韓国の歴史上において、様々な理由から廃止をされることになり現在のように、ハングルだけで使うということになりました。いろんな理由がありますが、戦争などの悲しい事情から、「自分たちの文化を大切にしよう」という考えのもと、他の国でも使われている漢字は使わないということになったというのが大きな流れのようです。ハングル優越主義やハングル中心主義とも呼ばれ、韓国においてハングルが他のどの国で使われている文字よりも一番優れているとする考えのことです。
こう考えると、当たり前のように使っている文字というのにも、国によってそれぞれ興味深い由来があり、定着するまでに様々な歴史的背景がかかわっていることがわかりますね。
ハングルの由来、語源のまとめ
ハングルの由来、語源を調べてみました。ハングルは心優しい王様によって作られましたが、450年近くも使われていない時期があったなど、驚くような歴史を経て今の韓国で使われている文字なのですね。
そういった背景を考えると、ますますハングルが面白く、身近なものに感じるのではないでしょうか。
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