韓国語には「ん・ン」の発音・書き方がたくさんある??発音の違いをどうやってマスターすればいい?
日本語で「ん」や「ン」は一文字ですが、韓国語では違います。そしてその発音の種類は一つではなく、なんと3つもあります。一文字ではなく3種類もある韓国語の「ん・ン」ですが、その違いをマスターするのに苦労します。
日本語でも厳密には単語によって違いがあることはあるのですが、普段それを意識しない私たち日本人にとって、韓国語の勉強の壁となる「ん・ン」について、どんな違いがあるのか、その発音の違いをどうやってマスターすればいいのか探ってみたいと思います。
韓国語には「ん・ン」の発音・書き方が3種類?
韓国語を勉強するために反切表というハングルの一覧表を使いますが、「カナタラマバサア…」「アヤオヨオヨウユ…」という文字の並びの中に「ん」がないということに気が付きます。
しかし、韓国語で「おはようございます」や「こんにちは」に入っている「アンニョンハセヨ(안녕하세요)」になどのよく知っているあいさつの中には「ン」が2つも入っていますよね。
「ありがとうございます。」も「カムサハムニダ(감사합니다)」と言いますが、韓国人ネイティブの人っぽく発音すると「カンサハンミダ」となり「ン」が入ります。
実はこのアンニョンハセヨの二つの「ン」も、カンサハンミダの「ン」も違う「ン」なんです。
日本語のカタカナで書けば同じ「ン」ですが韓国語では違うなんて!なんだか難しいですね。しかし、なぜなのかを理解すればそれほどではありません。要は発音の違い、英語の時にも習った「N」や「M」、そして「NG」のような違いということなのです。
独学で勉強するとこの辺りの微妙な発音の違いなどが壁になるものですが、そこを今回は掘り下げてみたいと思います。
韓国語おすすめ記事韓国語は独学でマスターすることができるのか!?勉強方法を解説
韓国語は「ん・ン」の違いをパッチムで表現
안녕하세요(アンニョンハセヨ)には「ン」が二つ入っています。カタカナでは8文字ですが、ハングルでは5文字。少ないですね。これは「ン」がハングルでは一文字にはならず、パッチムと呼ばれる文字で表現されているためです。
안(アン)녕(ニョン)하(ハ)세(セ)요(ヨ)
一文字ずつにフリガナを付けるとこうなります。안にも녕にも文字の下にさらにパッチムと呼ばれる子音が付いていますね。これが「ン」の発音となっているのです。日本語では二文字になるけどハングルでは一文字で表しているのって面白いですね。
韓国語のパッチムとは?
ここで、パッチムとは何かを見ていきましょう。パッチムとは、ハングル文字の中で「子音+母音+子音」もしくは「子音+母音+子音+子音」という構成の文字のこと、母音の後に来る子音のことを言います。
パッチムをハングルで書くと「받침」となりますが、直訳すると「下敷き」という意味です。元々は反切表に並んでいるようにハングルは、子音と母音の組み合わせて初めて一文字となります。
反切表の一つ目のハングル文字はコチラですよね。
ㄱ(子音) + ㅏ(母音) = 가 発音は「カ」となります。子音のㄱがK、母音のㅏがAの発音なので「KA(カ)」となる。ハングル文字はとてもよく考えて作られていますね。
しかし、韓国語には「子音+母音」だけではなく「子音+母音+子音」、「子音+母音+子音+子音」となる文字も存在します。これは英語でもそうです。日本語はほとんどの文字が必ず母音で終わりますが、英語はそうではありませんよね。
例えば机という英語の「desk」はカタカナでは「デスク」と書くことが多いですが、実際の発音は「desuk」と最後の「U」の発音は日本語のようにはっきり声にはしません。日本語式で無理やり母音を付けるため「デスク」となりますが、これが日本語英語だということを私たちは知っています。
ハングルのパッチムも、そんな風に子音で終わるという文字があり、それをパッチムで表現しているというわけなのです。
よく知っている韓国グルメで例を挙げると「キムチ」。ハングルでは김치と書きます。ネイティブの人の発音は「kimchi」。キムチではなく「キンチ」に近いでしょう。ンを唇をピッタリくっつけるように発音するとより正確に発音できます。
このパッチムがあることによって、私たちが韓国語を勉強するのにちょっと難しいなと感じてしまうポイントではあるのですが、慣れればそれほど難しくありません。読み方は、普通に左から右、そして上から下に、部品のハングルを読んでいけばいいだけなのですから!
書き方も、パッチム(받침)は直訳の「下敷き」の意味の通り、いつも使っている基本のハングル文字の下に添えればいいだけです。きれいにバランスよく書くためにはパッチムがある文字の時は上の部分を少し上に詰めて、下にスペースを作ればOKです。
パッチムは書き方も読み方(発音)もそれほど難しくはありませんので安心してください。
韓国語の3つの「ん・ン」「ㄴ,ㅁ,ㅇ」の違いを解説
そして話を本題に戻します。「韓国語には3種類の「ん・ン」があり、それをパッチムで表している」ということについてですが、具体的には「ㄴ,ㅁ,ㅇ」この3つのパッチムがその3種類になります。
3種類を覚えてしまえばそれで終わりなので頑張りましょう!
まず、アンニョンハセヨの中にある二つの「ン」。これは안(アン)녕(ニョン)でしたね。そしてカンサハンミダの中にある「ン」は감(カン)です。
これだけで3つすべて出ましたが、発音の区別をするのは実はそれほど難しくありません。なぜならすでに私たちは英語の授業で習っているのでアルファベットで見るとよくわかります。
ㄴ = N
ㅁ = M
ㅇ = NG
NとMの発音の大きいな違いは、口です。Nは舌の先を上の歯の裏に当てるように「ン」と言います。Mは上下の唇をしっかりくっつけて「ン」と言います。唇をしっかりくっつけるので「ㇺ」とルビを振るとよりいいでしょう。NGは口はぽっかり空けて唇をくっつけず、鼻の中に息を通すように「ン」と言えばこの発音になります。
実際に韓国人のネイティブの人の話しているところを見る機会があれば、唇に注目すれば「ン」の発音の違いがはっきり判ります。唇がくっついているか、開いているか、舌が歯の裏にくっついているのか…
自分も発音を練習するときにそのことを意識しながらやると、自然とリスニングの聞き分けもできるようになります!難しい、なかなか感覚がつかめないという人は是非、発音が見につく段階まででもネイティブの先生に学べる教室に足を運んでみて下さい!
「んー」「ん?」は韓国語でなんという?
んー…それはちょっと…何だっけ?
음,,, 그건 좀,,, 뭐였지??(ンー、クゴンチョㇺ、、、ムォヨッジ?)
ん?なんて?もう一回言って。
어? 뭐라고? 다시 말해봐.(オ?ムォラゴ? タシ マレバ)
ハングル文字は表音文字と言って、発音そのままを書き表すことが出来るので特に決まりはありません。声の通りに書くで大丈夫ですよ!会話でよく使う表現なので基本の挨拶などと一緒に覚えておくと便利かもしれませんね。
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韓国語の「ん・ン」の発音や書き方まとめ
韓国語の「ん・ン」の発音や書き方をご紹介しました。
英語と同じように韓国語では、「ン」でもNやMなどなど違いがあり、パッチムで書き分けます。聞き分けなどは慣れるまで難しいと感じるかもしれませんが、口の動きを丁寧に意識しながら練習していくと感覚をつかむことが出来るようになります。
チョン スジョン
韓国ソウル出身、高麗大学で日本語・日本文学専攻、韓国語教員資格2級 2016年からK Village 韓国語でレッスンを担当。講師歴5年以上。 レッスン通算時間は約10,000時間、約400人の生徒に韓国語の楽しさを教えてきた大人気講師。K Village プレミア講師としてレッスンはもちろん、教材作成、レッスンカリキュラム、講師育成など幅広い分野で活躍。
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